◆ 新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます

今年1月から始まる通常国会に「区分所有法制の見直しに関する要綱案」が提出される見通しです。採決されれば20年ぶりの区分所有法改正となります。

法改正案は、マンションの管理や建替えを含めた再生の円滑化を図ることを目的として、総会決議要件いわゆる多数決ルールを緩和することが主な改正点です。また、管理に関する区分所有者の義務も盛り込まれています。

総会の決議要件(4/5や3/4など)を条件によって低くする、母数の定義を見直すなどの改正は、議案の採決にあたって一定の効果はあるかもしれません。

令和5年度の国交省マンション総合調査によると、総会への出席割合(委任状及び議決権行使書含む)は、平均88.5%となっていますが、出席割合70%以下は9.9%です。福管連のアンケート調査でも70%以下の組合が15.6%もあり、重要な特別決議議案の採決もできないなどの問題が発生しています。

先ずは毎年の総会の出席率を上げていく取り組みが不可欠だと考えます。

マンションは、全区分所有者が所属し共同生活を営む共同体です。

市や町などの地方自治体に例えると、マンションの廊下や階段は公共の道路や通路、エレベーターは公共交通機関、給排水設備は公営上下水道、電気設備や配線は電力会社の配電設備に当たります。これらのインフラが災害や老朽化などにより機能しなくなれば、住民は日常の暮らしを続けることはできません。

マンションでの暮らしを支えるこれらの重要なインフラは全区分所有者の共有財産であり、全員で協力して管理していく責任があります。

マンションで共同生活を営む区分所有者は、地域社会の戸建住宅オーナーの近隣関係に比べると物理的・金銭的・法的な面で圧倒的に密接な関係性を持つ共同体の一員です。

「マンションを所有するということは自己が建物を管理すること。」という覚悟が必要ではないでしょうか。

今年の干支は「乙巳(きのとみ)」です。60年周期の干支の中で乙巳は「努力を重ね、物事を安定させていく」という意味合いを持つ年とされています。

福管連では、管理組合の皆様が安心して快適なマンションライフを送られますよう、さらなる成長を目指し、職員一同努力を重ねてまいります。

皆様方のご健勝をお祈り申し上げ、新年のご挨拶に代えさせていただきます。

NPO法人福岡マンション管理組合連合会 役員・職員一同