管理組合に必要な名簿に、どのような種類がありますか

Question

マンションの理事長です。総会招集や管理費などの請求に組合員名簿を使っていますが、組合員から災害に備えた名簿も作るべきだといわれました。どう運用したらよいでしょうか。

Answer

管理組合で通常作成している名簿は
①区分所有者名簿
②居住者名簿(賃借人を含む居住者の名簿)
③緊急時要支援者名簿(災害などの緊急時に支援が必要な居住者の名簿)の3種類です。
区分所有法では、管理組合に区分所有者名簿の作成を定めているだけです。
①の区分所有者名簿は請求書発行や総会招集に必要ですからすべての管理組合で作っています。これらの業務は管理会社が行っており、管理組合では扱っていないと思われるかもしれませんが、管理会社には業務を委託したものであって、管理組合に名簿作成や適正管理の責任があります。
②の居住者名簿も管理組合業務にとって必要です。
③の「緊急時要支援者名簿」は最近作成する管理組合が増えています。ただ、病名や認知症の有無など把握する内容にデリケートな面もあります。福管連発行の『防災マニュアル』にかかりつけ病院名や常用薬など把握すべき情報を示した名簿管理細則を掲載しているので参考にしてください。
名簿を管理するうえで大事なことは、プライバシーの保護です。名簿管理細則に目的外使用禁止、管理責任者、守秘義務などをきっちりと定めましょう。