長期修繕計画作成ガイドラインを改訂(国交省)

国交省は2021年9月28日、2022年4月からスタートするマンション管理計画認定制度へ向け、長期修繕計画及び修繕積立金に関するガイドラインを改訂・公表しました。ガイドラインの内容については、マンション管理計画認定制度の認定基準としても用いることを予定しています。主な見直しの内容は次のとおりです。

1.長期修繕計画

① 望ましい長期修繕の計画期間として、現行のガイドラインでは25年以上としていた既存マンションの長期修繕計画期間を、新築マンションと同様、大規模修繕工事2回を含む30年以上とする。

② 大規模修繕工事の修繕周期の目安について、工事事例等を踏まえ一定の幅を持たせた記載とする。

※ 現行のガイドラインの参考例

・ 外壁の塗装塗替え:12年 →12~15年、

・ 空調・換気設備の取換:15年 →13~17年など

③ 社会的な要請を踏まえて、修繕工事を行うにあたっての有効性などを追記。

・ マンションの省エネ性能を向上させる改修工事(壁や屋上の外断熱改修工事や窓の断熱改修工事等)の有効性。

・ エレベーターの点検にあたり、国土交通省が平成28年2月に策定した「昇降機の適切な維持管理に関する指針」に沿って定期的に点検を行うことの重要性。

※ 長期修繕計画の見直し周期

長期修繕計画は、次に掲げる不確定な事項を含んでいますので、5年程度ごとに調査・診断を行い、その結果に基づいて見直すことが必要です。なお、見直しには一定の期間(おおむね1~2年)を要することから、見直しについても計画的に行う必要があります。また、長期修繕計画の見直しと併せて、修繕積立金の額も見直します。

・ 建物及び設備の劣化の状況

・ 社会的環境及び生活様式の変化

・ 新たな材料、工法等の開発及びそれによる修繕周期、単価等の変動

・ 修繕積立金の運用益、借入金の金利、物価、工事費価格、消費税率等の変動

◆ 計画修繕工事の実施には多額の費用を要します。計画修繕工事の実施時にその工事に必要な費用を一度に徴収すると、区分所有者の負担能力を超えて必要な費用が徴収できず、計画修繕工事を実施できなくなることも想定されます。このような事態を避けるためには、必要な費用を修繕積立金としてあらかじめ積み立てておくことが必要です。そのためには、適切な長期修繕計画を作成し、これに基づいて修繕積立金の額を設定し、これらについて区分所有者の間で合意しておくことが重要です。

2.修繕積立金

① 適切な長期修繕計画に基づく修繕積立金の事例を踏まえ、目安とする修繕積立金の㎡単価を更新

<専有面積当たりの修繕積立金額の目安>

 

② ガイドラインのターゲットとして、既存マンションも対象に追加し、修繕積立金額の目安に係る計算式を見直し。

※ 計算式の変更点:既存マンションにおける長期修繕計画の見直し等に用いられることを想定し、すでに積み立てられた修繕積立金の残高をもとに修繕積立金の目安額を算出する計算式に変更

<修繕積立金額の目安との比較方法>(計算式)