◆ 新年のご挨拶

謹んで新年のお慶びを申し上げます

昨年4月から始まった、国の「管理計画認定制度」について改めて考えてみたいと思います。同制度は開始から半年が過ぎても、各自治体の「マンション管理適正化推進計画」の策定がなかなか進んでいないという状況もあり、申請を行ったマンションはまだほとんど無いようです。

この「管理計画認定制度」は、マンション管理運営において適切な管理が担保されるよう、17項目の認定基準が設けられています。この17項目のそれぞれの基準は、管理組合の運営から、建物を維持する計画修繕に関する項目まで、マンションの適切な維持管理に必要な項目が網羅されています。

基準を表面的になぞれば、すでに基準を満たしている管理組合もあるかもしれませんが、満たしていない管理組合が多数を占めているのではないでしょうか。

この「管理計画認定制度」の認定申請をするかどうかの検討にあたっては、もう一歩踏み込んで、「自分達のマンションの将来をどうしたいか」という将来像を描いた上で認定申請を考えても遅くないと考えます。管理組合としてはこうありたいというマンションの将来像を、区分所有者全員で議論し、「そのために管理組合の運営はどうあるべきか」、「計画実行の裏付けとなる修繕積立金は、いったいいくら必要なのか」などを考える機会としたいものです。

『二つの老い(建物の老朽化、居住者の高齢化)』プラス『組織の老い(役員のなり手不足により組織にパワーがなくなっていく)』で悩む管理組合が、将来的に望ましい長期修繕計画を実現しようとすれば、修繕積立金の値上げが避けられないという現実に直面するかもしれません。マンションに住み続けるためには、いろいろな課題があると思います。その課題を区分所有者全体の共通認識とし、それをどう乗り越えていくのか、その議論のスタートにこの認定制度を活用されたら良いのではないかと思います。

福管連では、本年も組合員、居住者の皆様が快適なマンションライフを送られますよう、マンションの資産価値を維持・向上させるための課題解決に向け、職員一同努力していく所存です。引き続き皆様の温かいご支援、ご鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げ、新年のご挨拶に代えさせていただきます。            NPO法人福岡マンション管理組合連合会 役員・職員一同