少額訴訟とはどのような制度ですか

Question

管理費滞納対策には少額訴訟がピッタリと聞きましたが、どのような制度でしょうか。

Answer

最近、管理費滞納対策に少額訴訟を活用する管理組合が増えています。
少額訴訟とは、少額の金銭の支払をめぐるトラブルを速やかに解決するための法的手続です。管理費の滞納対策としては、手軽でピッタリの裁判制度です。簡易裁判所に定型訴状用紙が備え付けてありますので、それを利用すれば手続きも簡単です。滞納でお悩みの役員さん、ぜひ一度検討してください。
≪少額訴訟のあらまし≫
1. 60万円以下の金銭の支払請求について利用できます。
2. 何度も簡易裁判所に足を運ぶことなく、原則として1回の期日で双方の言い分を聞いたり証拠を調べたりして、直ちに判決を言い渡します。
3. 簡易裁判所は、訴えを起こした人の請求を認める場合でも、一括支払でなく、分割払、支払猶予、遅延損害金免除の判決を言い渡すことがあります。
4.訴えられた人(滞納者)が、少額訴訟でなく通常の裁判を希望した場合は、通常手続の裁判へ移行します。
5. 少額訴訟は、同一の年に同一の簡易裁判所で10回を超えて行うことはできません。
6. 少額訴訟で勝訴の判決を得ても、滞納者が支払わなければ、強制執行をせざるを得ません。