国交省 マンション標準管理規約を改正

―今回は区分所有者が主体で行う管理部分に限定―
  1. 今回は区分所有者が主体となって行う管理のあり方のみを改正
     国土交通省は、平成22年8月3日以降、有識者による標準管理規約見直し検討会(委員長:鎌野 邦樹早稲田大学法科大学院教授)を設置し、管理規約の見直しを検討してきました。そうして、成案を平成22年12月24日から平成23年1月28日までパブリックコメントにかけましたところ、135名の個人・団体から451件のいろいろな意見が提出されました。

     国土交通省としては、今回の標準管理規約の改正の趣旨は、役員のなり手不足等の課題に対応するため、役員の資格要件の緩和を行うこと等を主な内容としていましたが、提出された内容では、第三者管理者方式など専門家を活用した管理方式に係る規定の整備や暴力団排除条項を導入すべきなど、管理組合の運営の基本的なあり方に関する多くの意見が出されましたので、これらの意見に対応した標準管理規約の整備については、改めて検討の上、早期に措置することとし、今回の改正では、区分所有者が主体となって行う管理のあり方を中心として所要の見直しを行うこととなりました。

  2. 今回の改正ポイント
    (1) 標準管理規約の位置づけの整理(全般関係コメント3)
    マンションの規模、居住形態等各マンションの個別の事情を考慮して、必要に応じて、合理的に標準管理規約を修正し活用することが望ましい旨をコメントに記載した。

    (2) 長期修繕計画書等の書類等の保管等に関する整理(第32条第三号、第32条関係コメント)
    管理組合が保管する書類等について、保管責任者の明確化やその閲覧・保存方法について規定を追加

    (3) 役員の資格要件の緩和(現住要件の撤廃)(第35条第2項)
    役員のなり手不足等の実態を踏まえ、役員の資格要件から「現に居住する」との要件を削り、居住しない組合員にも被選任資格を付与した。

    (4) 総会における議決権の取扱いの適正化
    1…議決権行使書・委任状の取扱いの整理
    組合員が総会に出席しないで書面により議決権行使(議決権行使書及び委任状)をする場合の取扱いルールの明確化
    a) 組合員の意思を総会に直接反映させる観点からは、委任状よりも、議決権行使書によって組合員本人が自ら賛否の意思表示をすることが望ましく、そのためには、議案の内容があらかじめ明確に示されることが重要である。(第46条関係コメント5)
    b) 白紙委任状が多用されないよう、例えば委任状の様式等において、誰を代理人とするかについて主体的に決定することが必要であること、適当な代理人がいない場合には代理人欄を空欄とせず議決権行使書によって自ら賛否の意思表示をすることが必要である。(46条関係パブリックコメント6)

    2…委任状による代理人の範囲について、単に標準管理規約本文で列記するのではなく、コメントで基本的な考え方(代理人の範囲は、区分所有者の立場から利害関係が一致すると考えられる者に限定することが望ましいこと等)を記述した。(第46条関係コメント5)

    3…理事会の権限の明確化等
    理事会による機動的な組合運営が可能となるよう、理事会の決議事項の明確化、新年度予算成立までの経常的な支出を理事会承認により可能とする手続き規定の整備を次のとおり行った。
    a) 会計年度開始後、総会で予算の承認を受けるまでの理事長の経費支出の承認(第57条第六号)及び総会報告(第58条第4項)を記述した。
    b) 理事長の未納管理費等・使用料の請求に関する訴訟その他法的措置の追行の承認(第57条第七号)

    (5) 管理組合の財産の適切な管理等
    1…財産の分別管理等に関する整理
    マンション管理適正化法施行規則の改正が平成22年5月に施行されたことを踏まえ、管理費の徴収に係る第60条関係のコメントを改正。

    2…共用部分の範囲に関する用語の整理
    平成22年5月のマンション標準管理委託契約書の改定を踏まえた用語の整理を行った。(別表第2)
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