アフターサービス期間満了前に管理組合が行うべきことは?

■ Question

 新築から2年目を迎えようとしている80戸のマンションですが、アフターサービス期間のほとんどが2年間で終わると聞いています。その前に、管理組合としてはどのようなことをしておかなければならないでしょうか。(管理組合理事長)
■ Answer ■

まずは売買契約書に定められたアフターサービス期間と
その項目を確認しよう!

 マンションにおけるアフターサービスとは、分譲業者が不具合個所の補修を無償で行うサービスをいい、マンション売買契約に定められています。

 アフターサービス期間内であれば、居住者の使用責任など他の原因がはっきりしている場合を除き、分譲業者の責任の有無にかかわらず一定の不具合は無償で修補する約束です。マンションに通常予想される状態が欠けている場合に分譲業者が負う瑕疵担保責任とは別の概念です。

 アフターサービス期間は、植栽1年、給排水設備2年、躯体・防水10年間など、それぞれの項目ごとに期間が定められていますが、2年以内に終了するものが大部分です。

 したがって、ご質問にあるように、管理組合としては2年経過前にしっかりと点検しておく必要があります。そうしませんと、その後の補修費用は管理組合の負担となります。

  1.  対策として、まずは分譲会社が設定しているアフターサービス期間とその項目を確認してください。

     一般的にアフターサービスの期間満了が近づくと、分譲業者や施工業者により点検やアンケート調査などが実施され、その結果に基づいて不具合個所の補修が行われます。しかし、点検内容が不十分であったり、管理組合や区分所有者から申し出がない限り、点検・補修をしない分譲業者もいますので、管理組合の関与が必要です。

  2.  管理組合としては、2年点検の前に、分譲業者に点検・補修の実施計画・実施内容などを文書で提出するように申し入れてください。

     中には、管理組合は、売買契約の当事者でないとして管理組合の関与を拒否する業者も見受けられますが、共用部分の管理は区分所有法により管理組合(管理者)に権限があることをはっきり説明してください。

  3.  マンションは建物(専有部分・共用部分)と敷地、附属施設で構成されていますが、居住者のチェックは自己の専有部分に限られ、共用部分(バルコニー、サッシ、玄関扉を含む。)や敷地、附属施設の調査はなおざりにされがちです。

     したがって、分譲会社と理事会が協力しあって、共用部分等も洩れなく点検・補修できることが理想です。

  4.  しかし、分譲会社との協力体制が確立されない場合は、管理組合として、理事会が中心となってマンション全体をチェックする方法や不具合箇所や状態を簡単に記入できるアンケートを居住者に配布し、その結果を分譲会社に通知し、協議していく方法もとらざるを得ない場合があります。

     調査に当たっては、鉄部のサビ、外壁・廊下などのヒビ、変色、しみ、水溜りなどに注意して、気になる個所があれば、写真や映像による記録を残しておきましょう。瑕疵修補を請求しても業者が補修しない場合は、アフターサービス期間が経過しても業者に補修の義務があるとした判例があります。

  5.  瑕疵・不具合の発見は素人の判断では難しい場合もあります。2年点検に当たり、一級建築士などの専門家に簡易診断をしてもらう方法をとっている管理組合もあります。

  6.  平成12年3月に施行された品確法で瑕疵担保責任の特例として構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分については瑕疵担保責任が10年間とされています。

     また、アフターサービスと瑕疵担保責任による無償補修は性格が異なりますので、判断が難しい場合は、専門家や福管連にご相談ください。


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