月次決算報告義務化・財産の分別管理見直し

― 国交省「マンション管理適正化法施行規則」を改正 ―
 国交省は、管理業者の社員等による管理費等の横領事件により管理組合の財産が損なわれる事態が発生していますので、その対策として平成21年5月1日に「マンション管理適正化法施行規則」の一部を改正しました。改正規則は周知期間を置き、1年後の平成22年5月1日以降に管理委託契約を締結するものから適用されます。

 主な改正事項は、次のとおりですが、この改正規則が施行されますと、保管口座、収納・保管口座の管理責任は管理組合に移ります。万一金銭事故が発生しても、今までのような保証はなく、管理業者による弁償もありません。したがって、管理組合内部の金銭管理を、当会発行「マンション会計の実務」等を参考にして強化し、管理組合内部の事故が起きないように注意してください。

  1. 管理組合財産の分別管理の方法
    金銭である財産の分別管理の方法として、今までの「原則方式」「収納代行方式」「支払一任代行方式」は廃止し、新たに「収納口座」「保管口座」「収納・保管口座」の3種類を設けた。

    (1) 収納口座
    区分所有者等から徴収された修繕積立金・管理費等を一時的に預け入れ、預貯金として管理するための口座。口座名義は、管理組合、管理業者のいずれでも可。
    ただし、翌月末日までに管理事務に要した費用を差し引いた残額を、次項の保管口座に移し換えなければならない。
    (2) 保管口座
    区分所有者等から徴収された修繕積立金を預け入れ、または収納口座から管理事務に要した費用を差し引いた残額を移し換えて、これらを預貯金として管理するための口座。口座名義は管理組合でなければならない。
    (3) 収納・保管口座
    区分所有者等から徴収された修繕積立金・管理費等を預け入れ、預貯金として管理するための口座。口座名義は管理組合でなければならない。


  2. 保証契約の締結
    管理業者が前項(1)の収納口座により修繕積立金等金銭を管理する場合には、区分所有者等から徴収される1か月分の修繕積立金等金銭の合計額に相当する額以上の額について、保証契約を締結しなければならない。

  3. 印鑑等の管理の禁止
    管理業者が修繕積立金等金銭を管理する場合に、保管口座または収納・保管口座に係る管理組合の印鑑、預貯金の引出用のカードその他これに類するものを管理してはならない。

  4. 管理組合への月次報告
    管理業者は、毎月管理組合の会計の収支状況に関する書面を作成し、翌月末日までに、管理組合の管理者等に交付しなければならない。

 *以上の改正に伴い、国交省の「マンション標準管理委託契約書」も改正されます。


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