再び 管理組合資金の横領・着服事件発生

― 太平ビルサービス(東京)の管理員 1億8千万円を横領 ―
 平成20年7月14日付西日本新聞によりますと、次のとおり長崎市のマンションの管理員が管理組合の資金1億8千万円を着服した事件が発生したとのことです。

 「長崎市五島町の分譲マンション「トーカンマンション五島町」(約180世帯入居)の管理組合の預金口座から約1億8千万円が無断で引き出されていた。組合から管理を受託している「太平ビルサービス」(東京)は7月8日の組合臨時総会で、管理員の男性が着服したと説明。男性は約10年前から住込みで勤務。3,4年前から、複数の銀行に預けられた修繕積立金や管理費の口座から勝手に現金を引き出していた。現時点で残金は預金1千万円だけだという。」

 3〜4年にわたり管理組合口座から1億8千万円横領した本人が悪いのはもちろんですが、管理会社が保有しているはずの預金通帳を持ち、管理組合理事長の印鑑を偽造して銀行で手続きをし、銀行発行の残高証明書も偽造した疑いがあります。一体、管理会社、管理組合は何を管理していたのでしょうか。また、銀行も印鑑偽造を見抜けなかった責任があります。

大京アステージ 沖縄支店元係長 積立金等8000万円を横領

 すでに、福管連だより平成20年4月1日号でお知らせしましたように、沖縄でも大京アステージ(当時沖縄大京)沖縄支店元係長が、平成12年から平成20年1月までの8年間にわたり、沖縄県内の19の管理組合から、積立金等合計8千万円を横領していました。

 手口は、架空の支出を役員に決裁させて預金を引き出したり、発覚を防ぐために残高証明を偽造していました(琉球新報・沖縄タイムズ各平成20年3月5日付)。大京アステージは全額を弁済しましたが、監事は残高証明書のコピーで監査していたのでしょうか。

金銭事故防止のために [ 重 要!]
 以上のような金銭事故防止のために、管理組合役員は次の点に注意してください。
  1. 監査時の残高証明書や預金通帳は、コピーは一切認めない。朱肉のついた資料に限る。

  2. 通帳は管理会社保管、印鑑は理事長保管。一時的にも他人には絶対貸さない。
    組合内部で保管する資金も、同様に分別して管理し、一人が通帳・印鑑の両方を持たない。

  3. キャッシュカード作成は禁止。現金もなるべく扱わないシステムとする。

  4. 預金払戻請求書は、内容を確認した上で、理事長自らが押印する。

  5. 総会で承認された予算項目、金額以外の出金は、理事会の承認がない限り認めない。

  6. 改ざんを見抜く知識(残高証明書と預金通帳、帳簿の突合)
    (1) 預金通帳を改ざんして水増し経費を計上  
        22,345→222,345・・・20万円横領
    (2) 貸借対照表の預金残高を改ざん   
        3,322,345→5,322,345・・・200万円を横領

  7. 組合内での預金の出し入れは、二人で行う。

  8. 通帳類を安全な場所に保管し(貸金庫など)、定期的に現在高をチェックする。

  9. 支払は、納品、作業の完了を確認した後に、請求書に基づき行う。

  10. 大規模の管理組合では、公認会計士など外部監査も導入する。


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