国交省 平成19年10月1日から処分業者名をホームページで公表

― なぜ業務停止処分を受けたか ―
 国土交通省は、平成19年10月1日から、同省ホームページ(http://www.mlit.go.jp)に業者の処分歴などの「ネガティブ情報」の掲載を開始しました。「ネガティブ情報」とは、過去の処分歴など、事業者にとって有利に働かない情報をいいます。

 福管連では、早速、国交省のホームページを訪問してみました。ネガティブ情報−マンション管理業者をクリックし、検索メニューに1年間の年月日を入れました。そうしますと、4件の処分を受けた業者名が出てきました。その中で「業務停止」という一番重い処分を受けた「大阪双葉ビル整備株式会社」の処分理由を覗きますと、次の処分理由が書かれていました。

                 ◇             ◇

(1) 従前の管理受託契約と同一の条件で平成18年の管理受託契約の更新をする際に、マンションの区分所有者全員に対し、重要事項説明書を交付しなかった。
(2) 管理組合の管理者に対し、平成18年に交付した重要事項説明書に、第三者との間で管理費等保証委託契約を締結していないにもかかわらず、保証契約を締結し、管理費等の保証措置が講じられている旨の事実と異なる記載をした。
(3) 管理組合の管理者に対し平成18年に交付した管理業務委託契約書に、管理業務主任者の記名押印がなかった。
(4) 二つの管理組合において、収納代行方式により修繕積立金等金銭を管理していたにもかかわらず、保証契約を締結していなかった。この違反状態は長期にわたっていた。

 これらの状況から、法第82条(業務停止命令)第2号の規定に該当するものとして、90日間の業務停止処分をしたものです。

これらの処分は当然

 このうち、(2)と(4)は、保証契約をしていないにもかかわらず、保証契約をしていると嘘をついたものです。もし、業者が倒産したり、使込みをした場合には、管理組合の財産に損害が発生することもあります。業務停止処分は当然といえるのではないでしょうか。

 近年、企業の社会的責任を重視する考え方を背景に、コンプライアンス(法令遵守)違反等の不祥事を犯した企業の収益や株価が落ち込むなど、一般消費者や投資家が市場メカニズムを通じて企業に与える影響がますます大きなものとなっています。

 そのような中で、従来の行政の監督に加えて、ネガティブ情報を公表し、市場による選択・監視機能を活用することは、違反行為の発生を抑止すること及び事業者の適正な事業運営の確保の観点からだけではなく、それを通じて安全・安心の確保、公正で自由な競争の確保といった行政目的を達成するためにも有効な方法といえます。

                 ◇             ◇

 国交省が管理組合等からの苦情を発表しましたが、もっとも多いのは「重要事項説明会を開催しないなど説明の処理が不十分」、次いで「契約締結時点での書面の交付が不十分、とくに、契約の更新時点での交付もれ」、第三は「年一回の管理事務の報告の遅れ、未実施」となっています。

 管理組合としても、適切な業務処理をするためには必要事項ですから、漏れのないようにきちんとチェックしてください。


Copyright(C)2007 PICT. All rights reserved.