| 2年間にわたるマンションの給排水管更新工事がようやく終わってほっとした昨年6月のある日、用事を済ませて帰宅する途中街角で同じマンションに住む2人の女性に出会った。
病身の70代のAさんとAさんを“見守っている”80代のBさんだ。にこやかに話をしながらゆっくり歩く2人の姿は楽しそうで、「今日は良い風景を見た」と感じ心が和んだ。会釈をして自転車で通り過ぎたが、Aさんが大丈夫かと気になり引き返した。
先日Aさん宅を訪れた時、心臓と肺に病を持つAさんは「数メートル先に物を取りに行っても息切れしてきついですよ」と話していたからだ。「散歩ですか」と声をかけたら「Bさんに誘い出されたんですよ。病院を退院した後外を歩くのは初めてです」と元気な声が返ってきたので安心した。
市崎グリーンハイツには以前から高齢者の方々の見守りグループがあってBさんはそのメンバーだ。翌日Bさんに電話をしたら「500メートルほど離れた生協まで歩き15分間ほど買物をしました。店を出たらAさんがきつくなったと言うのでタクシーで帰りました。昨日の夕方と今朝様子を見に行きましたが元気そうでしたよ」とのことだった。
Aさんは「刺身を買いました。退院した日に一緒に散歩しましょうと誘われていたので約束を果たしてほっとしました」と話していた。その頃はさわやかな笑顔を見せていたAさんは、再び入院し昨年8月に亡くなられた。マンションの多くの人が葬儀場でAさんにお別れをした。
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