受動喫煙で江戸川区に5万円の賠償命令
― 控訴せず江戸川区の敗訴確定 ―
 さる7月12日、「分煙できていない職場では健康が悪化する」との診断書を出し分煙を要求したのに改善されず、受動喫煙(他人のたばこの煙を吸わされることをいいます。)で健康被害を受けたとして、江戸川区の職員が区に約30万円の損害賠償を求めた訴訟の判決がありました。東京地裁 土肥章大 裁判長は江戸川区に慰謝料5万円の支払いを命じました。全国禁煙・分煙協議会によるとたばこ被害をめぐる訴訟で賠償を命じた判決はわが国で初めてとのことです。

 判決理由で土肥裁判長は、「非喫煙者を継続的に受動喫煙下に置くことで、肺ガンなどのリスクが増加することは否定できない。職場を管理する江戸川区は、受動喫煙の危険性から原告の生命、健康を保護すべき配慮義務に違反した」として、精神的肉体的苦痛に対して慰謝料の支払を命じたものです。

 7月26日、江戸川区、原告双方が控訴しない方針を明らかにし、控訴期限の27日午前零時に判決は確定しました。多田正見江戸川区長は「受動喫煙対策の社会的趨勢を積極的にとらえ、あえて控訴しないこととする」とコメントを出しました。

「健康増進法」ってご存知ですか?

 平成15年5月から施行されている健康増進法はご存知でしょうか。この法律の第25条には、「学校、体育館、病院、事務所、官公庁施設、飲食店など多数の者が利用する施設を管理する者は、受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない」と定められています。受動喫煙防止の努力義務を負うのは、喫煙者ではなく施設の管理者です。早速、長崎ちゃんぽんのリンガーハットでは店内全面禁煙としました。鉄道、デパート、病院などでも全面禁煙をする所が増えています。

マンション内の禁煙は?

 健康増進法は、マンションには適用ありません。しかし、受動喫煙で、とくに妊婦や子供が影響を受けることを考えると、敷地や集会所等共用部分では禁煙が必要ではないでしょうか。福管連モデル規約では、平成16年3月改定版から「アプローチ、玄関ホール、エレベータ内、共用廊下、階段等又は敷地内において、喫煙を禁止」する条項を設けました。


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