管理費等の消滅時効は5年とする最高裁判決について

■Question
 最近管理費を滞納しても5年経てば時効で消滅するとの最高裁の判決が出たそうですが、そのような心得違いが得をするような判決は納得できません。この判決をどう受け止めたらよいのでしょうか。
■ Answer ■
 今回の最高裁の判決の詳しい内容は、このHPの「業務知識判例」をご覧ください。管理費は、東京高裁判決で述べているように公共的性格を持っており、とくに修繕積立金は財産価値を維持するための将来の費用です。それを給料や年金等の定期給付債権と同一扱いをして、滞納者を短期消滅時効で保護する理由はありません。補足意見にもあるように、早急に立法措置を講じてもらいたいものです。しかし、それは時効を5年から10年にせよというのではありません。ドイツ住居所有権法では、管理費を滞納すれば住居所有権の譲渡請求ができることになっています。要は、滞納管理費の回収をしやすくする方向での改正を望むものであります。

 今回の判決の評価は別として、実務的には管理費の滞納があるにもかかわらず無為無策で5年経過し、消滅時効となった場合には、役員は善管注意義務違反として組合員から損害賠償請求されることを覚悟しなければなりません。したがって、この判決を契機として、管理組合は滞納管理費の回収を強化する方向での取り組みが必要です。滞納管理費回収標準日程を定め、誰が理事長になろうと淡々と回収業務を進める体制や訴訟提起は理事会承認事項にすること、さらには弁護士費用を含め法的措置に要する費用はすべて滞納者の負担とするなどの強化を図ってください。


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