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コロナウイルス関連 通常総会に関するQ&A

新型コロナウイルス感染拡大における通常総会開催に関するQ&A

Q1 通常総会の開催を管理規約に定めた期間から延期してもよいですか?

A1 通常総会の開催時期について、管理規約に「理事長は、通常総会を、毎年1回新会計年度開始以後2か月以内に招集しなければならない。」(標準管理規約第42条第3項)といった規定を置く管理組合は多いと推察します。

しかしながら実際には、災害発生(新型コロナウイルス感染拡大)の場合等には、やむを得ず期間内に総会を開催できないこともあり得ることです。今回の拡大についても、これに準じて、総会を開催するリスクや組合員の安全等も勘案して、期間内の開催が可能か否かが検討されるべきものと考えられます。

Q2 通常総会の開催を延期することを理事会で決定してよいですか?

A2 管理規約に通常総会の開催を延期し行う規定がない管理組合も多いと推察しますが、緊急時の対応として、やむを得ず期間を超えて総会を延期せざるを得ないと判断する場合には、管理組合の業務の運営に当たる執行機関である理事会で通常総会の開催を延期することを決議する方法が考えられます。
組合員には、このような状況において、組合員の安全・安心のために、やむを得ない対応であることを理解してもらう必要があります。

Q3 通常総会を延期する場合にはどのような手続きが必要ですか?

A3 一例として、次のような手順が考えられます。

① 理事会を開催し、このような状況においてやむを得ない対応として、通常総会を延期することと併せ、その間の管理組合の運営は次のように行うことを決議する。

ア 総会で後任役員が就任するまでは現役員が職務を行うこと(標準管理規約第36条第3項)

イ 総会で次期収支予算が決定するまでは今期収支予算に従い予算執行すること(標準管理規約第58条第3項)

ウ 管理会社との委託契約については、従前契約と同一条件での暫定契約を締結すること((一社)マンション管理業協会発行の「マンション管理会社の感染症等流行時対応 ガイドライン」を参照)

ホームページ http://www.kanrikyo.or.jp/report/pdf/gyoumu/virus_20200227.pdf

② 組合員に対し、理事会で決議した事項(通常総会を延期すること、ア、イ、ウ)を通知する。

  •  通知(延期の通知文を組合員に配布)と同時に通知内容を掲示板等に掲示する方法も考えられます。

③ 理事長は、通常総会の開催を延期すること等に関する組合員から問合せ、異議等については真摯に説明、対応する。

  •  組合員に対しては、現在の状況は今までには経験のない事態であり、また、今回の新型コロナウイルス感染拡大時において、物理的にやむを得ず総会を開催できない事態に準じることと考えられ、管理規約の規定に沿わないこともあるが、組合員の安全・安心のために、やむを得ず延期するものであることを理解してもらう。

④ その後、総会を開催できる状況になった場合には、可及的速やかに総会を開催し、前期役員が継続して職務を行ったこと、前期収支予算に従い通常の業務を執行したこと、管理会社との委託契約については、従前契約と同一条件での暫定契約を締結したことを報告するとともに、改めて、新役員選任、収支予算、委託契約更新について決議することが必要です。

Q4 通常総会の開催を延期した場合は法律違反となりますか?

A4 区分所有法においては、管理者又は理事が、少なくとも毎年1回集会を招集しなければならないとされ、集会において毎年1回一定の時期にその事務に関する報告をしなければならないとされていますが(区分所有法第34条第2項、第43条、第47条第12項、第66条)、法務省からは「今般の新型コロナウイルス感染症に関連し、前年の集会の開催から1年以内に区分所有法上の集会の開催をすることができない状況が生じた場合には、その状況が解消された後、本年中に集会を招集し、集会において必要な報告をすれば足りる」との見解が示されています。

法務省ホームページ  http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00024.html

Q5 通常総会を延期した場合には、管理会社との委託契約はどのように更新するのですか?

A5 このような状況においての対応として、理事会で、従前契約と同一条件での暫定契約を締結することについて決議する方法が考えられます。この場合には、理事会決議より暫定契約を締結することについて、管理会社と事前に協議(理事会決議)し、理解を得ておくことが大切です。その後、総会を開催できる状況になった場合には、管理会社と従前契約と同一条件での暫定契約を締結したことを報告するとともに、改めて、委託契約更新について決議する必要があります。

Q6 通常総会を開催せずに書面による決議を行うことは可能ですか?

A6 通常総会において決議すべき事項について、区分所有法第45条第1項又は同条第2項の要件を満たす場合(標準管理規約第50条第1項又は同条第2項)には、通常総会を開催しなくても、書面により決議することができるものと考えられます。また、これ以外の方法として、通常総会を開催することとし、組合員には、可能であれば議決権行使書又は委任状(理事長等を指定する)により議決権を行使してもらうことを勧める方法も考えられますが、総会は、組合員が出席して議論して決議するのが本来の姿です。

Q7 新型コロナウイルスに関する注意喚起が続いている中で、どうしても通常総会を開催する場合の留意事項は何ですか?

A7 留意すべきポイントは次のとおりです。

  •  総会の出席通知が提出されていない組合員には、提出議決権行使書等を急いで送付し総会開催日までに提出してもらうようお願いする。
  •  組合員には、体調を考えた上で、総会への出欠を慎重に判断してもらい、欠席する場合には、できるだけ議決権行使書により、議題に対する賛否を表明してもらうことをお願いする。
  •  議決権行使書により議決権を行使してもらう場合には、議案に対する意見を文書で表明してもらうことも可能であることを併せて知らせる。
  •  総会を開催する場合は、マスク着用、室内換気、消毒用アルコールの用意、短時間の運営等に努める。
  •  なお、「招集してしまったから開催しなければならない」ということではなく、状況を踏まえ、中止し、延期することも含め柔軟に判断することも必要と考えられます。

Q8 新役員選出の総会を開催しない場合、任期が満了した役員は?

A8 標準管理規約第36条第3項には「任期の満了又は辞任によって退任する役員は、後任の役員が就任するまでの間引き続きその職務を行う。」との規定があります。この趣旨の規定が管理規約にある場合には、総会で次の役員が選任されるまで、現在の役員が引き続き職務を行うことになります。

Q9 総会を延期した場合、予算の支出は?

A9 標準管理規約第58条第3項には「理事長は、第56条に定める会計年度の開始後、第1項に定める承認を得るまでの間に、以下の各号に掲げる経費の支出が必要となった場合には理事会の承認を得て、その支出を行うことができる。」との規定があります。この趣旨の規定が規約にある場合には、新会計年度開始後、予算案の承認を得るまでの一定の期間、やむを得ない経費、例えば、通常の管理に要する経費のうち経常的であるものや既に総会で承認を得て、実施、継続している工事費などの支出は行うことができます。