施工会社の具体的な選び方を教えて

■Question
 建築後13年を経過した70戸の分譲マンションです。
 劣化診断の結果、大規模改修を実施することを総会で決議しました。これから具体的に施工会社を選んでいかなければなりませんが、どのような選び方をすればよいか教えてください。
■ Answer ■
               随意契約方式は避けた方がよい
  1. 施工会社の選び方としては、指名競争入札または見積合わせの方式によってください。1社だけを指名する随意契約方式は、他社との比較ができない点と、その会社を選んだことについて疑惑をもたれやすいので避けた方がよいでしょう。
               
               設計監理方式が増えている
  2. 大規模改修工事の進め方として、@設計監理方式とA責任施工方式があります。「設計監理方式」とは、改修設計と工事の監理は設計事務所に委託する方式です。「責任施工方式」とは工事のすべてを施工会社に委せてしまう方式です。    マンションの改修は、表面の悪い所だけを修理するのではなく、コンクリート躯体に目を通し、さらに、今後も住みよいマンションにするため改修も必要です。また、手抜き等が発生しないよう、第三者のチェックが大切です。その意味から、最近は設計監理方式が増えています。ただし、改修経験の豊富な設計事務所を選ばないと意味がありません。

                 まず見積参加業者は公募を
  3. 見積参加業者をマンションの居住者やその知人などに限定して募集している例がありますが、これも好ましくありません。自分の推薦した業者に発注してもらいたいとの私情が入るからです。    見積参加業者は、次頁の例のような「参加条件」を決めて公募します。福管連に申し込んでもらえば、賛助会員の施工業者に「見積参加者公募要綱」を送付します。

                 開封は皆の前で
  4. 見積参加に応募した業者の中から、P点が良く、改修実績の多い5〜6社程度を選んで見積書提出を依頼します。この場合「大規模改修工事実施要綱書」及び仕様書を渡し、契約条件や工事の仕様をはっきりさせて、後から喰い違いが生じないようにします。    
    見積書は封印したものを提出してもらい、理事会など公開の席上で開封します。
    大規模改修工事見積参加者公募要綱(例)
    1 工事概要(略)
    2 建物概要(略)
    3 参加条件
    (1) 建設業法に基づく建設業の許可を受けていること。
    (2) 創立10年以上で、資本金2千万円以上
    (3) 直近3年間の決算が黒字であること。
    (4) 経営事項審査総合評点(P)が700点以上(注)
    (5) 過去3年間の改修工事実績が2億円以上(支店の場合は支店単位での実績)
    (6) 現場管理者として、改修経験のある資格者(1,2級建築士または施工管理技士)を常駐できること。
    4 提出書類(略)
    5 提出期限 平成15年6月30日(月)午後5時必着
    6 本件問合せ先 ○○○○設計事務所 TEL 092−○○○−○○○○
    7 その他
    応募された業者すべてが見積りに参加できるとは限りませんのでご了承ください。

                 施工業者の決定は総会で
  5. 見積書を開封して、金額の低い2〜3社を修繕委員会等に呼んでヒヤリングを行います。一番低い金額を入れた業者を除く例も見受けられますが、マンションの改修工事ではその必要はありません。   むしろ注意したいのは談合により入札が高止まりすることです。どの業者が応募したかは業者から聞かれても教えてはいけません。   ヒヤリングは、会社の責任者と現場代理人予定者に来てもらい、会社の体制、工事への対応の心構え、代理人予定者の能力・性格等を判定し、特段のことがなければ、最低の金額の業者を第1候補として総会に諮ります。区分所有法の改正により平成15年6月1日から大規模改修の決議は過半数でよいことになりました。規約が従来のままですと意見が喰い違うおそれがありますので、規約も改正しておきましょう。

経営事項審査とは
 経営事項審査とは、国、地方公共団体などが発注する公共工事を直接請け負おうとする建設業許可業者が必ず受けなければならない審査です。 公共工事の各発注機関は、競争入札に参加しようとする建設業者についての資格審査を行うこととされており、資格審査の項目としては、欠格要件に該当しないかどうかを審査したうえで、客観的事項と主観的事項の審査結果を点数化し、順位付け、格付けに採用しています。
 このうち、客観的事項の審査が経営事項審査といわれる審査制度であり、建設業者の施工能力や経営状況等を客観的な指標で評価する項目です。
 審査項目は、工事完成高、自己資本額、利益率、生産性、技術職員数、安全などがあり、これを指標化して点数を合計したものが総合評点(P)です。各企業の経営事項審査結果については、次のホームページに掲載されています。(アドレス:http://www.ciic.or.jp/)



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